【6月6日 AFP】大型のサイクロン「ゴヌ(Gonu)」が接近しているイランで6日、南部2州の沿岸部および川沿いに住む住民に対し内陸部の安全な場所への避難命令が出された。

 イランのメヘル通信は、サイクロン「ゴヌ」はオマーン湾岸を襲った後数時間内に、イランのホルムズ海峡(Strait of Hormuz)とオマーン湾(Gulf of Oman)の湾岸地域に到達すると発表した。

 サイクロンによる暴風雨の影響を受けると見られるイラン南部のホルムズガン(Hormorzgan)州のバンダル・ジャスク(Bandar-e Jask)港とシスタンバルチェスタン(Sistan-Baluchestan)州のチャーバハル(Chabahar)港では、洪水と5メートルの高波が予想されている。

 イランの国営テレビ局は、沿岸部で豪雨が降り始めており、バンダル・ジャスク港と内陸のミナブ(Minab)を結ぶ道路が冠水したと伝えたが、政府当局者の話として津波の心配はないと伝えた。

 サイクロン「ゴヌ」は、6日午前オマーン湾岸に到達し、オマーンの首都マスカット(Muscat)は激しい暴風雨に見舞われ、市内ではオフロード車以外の一般の車両の通行が不可能になった。

 インド洋で発生したこのサイクロンは最大風速70メートル以上にまで発達し、4日にはオマーン東岸から280キロ離れたオマーン湾に到達していた。(c)AFP