【9月26日 AFP】米連邦捜査局(FBI)は25日、今月16日に首都ワシントン(Washington D.C.)にある海軍施設で銃を乱射し、12人を殺害したアーロン・アレクシス(Aaron Alexis)容疑者(34)の犯行中の様子を捉えた映像を公開した。

 31秒間の映像には、黒っぽい色のゆったりしたズボンをはき、紫色の半袖シャツを着た容疑者が、銃を持って身を潜めながら誰もいない施設内の廊下を移動する姿が映っている。

 FBIがホームページに掲載した声明によると、容疑者が最初に発砲したのは16日午前8時16分(日本時間同日午後9時16分)。容疑者はその1時間9分後、警察によって射殺された。

■襲撃中に死ぬ覚悟

 アレクシス容疑者の病歴を調査したFBIによると、容疑者は自分が電磁波(極低周波、ELF)でコントロールされている、あるいはその影響下にあると信じ込んでいたとみられる。ELFは、潜行中の潜水艦との通信に利用される電磁波だ。

 容疑者が事件に使用した拳銃とソードオフ・ショットガン(銃身と銃床を短くしたショットガン)のうち、ショットガンには「better off this way(こうする方がいいんだ)」、「my ELF weapon(僕のELF兵器)」などの文字が刻まれていた。

 捜査当局は、容疑者が所持していた電子器機の分析を続ける方針。しかし、すでに収集した証拠から、容疑者は襲撃中に死ぬ覚悟だったことが示されていると説明した。なお、容疑者が特定の個人を標的にしていたことを示す証拠はないという。(c)AFP