【9月12日 AFP】ドイツ東部ライプチヒ(Leipzig)の連邦行政裁判所は11日、プールで上半身裸の男子生徒の近くにいると落ち着かないとして水泳の授業を受けないことを認めるよう求めていたイスラム教徒の女子生徒の訴えを退ける判断を下した。

 女子生徒は水泳の授業を受けない権利があると主張。女子生徒の弁護士は聖典コーランによれば原告の女子生徒は自分の体を男子に見せることを禁じられているだけでなく、上半身裸の男子を見ることも禁じられていると主張していた。

 しかし裁判所は、夏になれば学校の外にも上半身裸の男性が出現するという「社会の現実」を学校が抑制することはできないと指摘するとともに、全身を覆う「ブルキニ」という水着を着れば女子生徒は宗教的信念を守ることができると判断した。

 モロッコ出身でドイツ西部フランクフルト(Frankfurt)の学校に通っている女子生徒は、11歳のとき水泳の授業を拒否し、それに応じて低い成績をつけられていた。

 ドイツでは2012年9月にも中部のカッセル(Kassel)の行政裁判所で同様の判決が出ている。(c)AFP