【8月26日 AFP】エジプトの裁判所は25日、ムハンマド・モルシ(Mohamed Morsi)前大統領の出身母体、イスラム主義組織「ムスリム同胞団(Muslim Brotherhood)」の指導者3人の審理を行ったが、治安の問題で3人が出廷しなかったため次回公判を10月と決めて閉廷した。

 治安当局筋がAFPに語ったところによれば、同胞団の最高指導者ムハンマド・バディア(Mohammed Badie)氏ら3人は、護送車がデモ隊に襲撃されることを警察が恐れたために法廷に連行されなかったという。被告の不在を受け、裁判長は次回の公判を行う10月29日に3人を法廷に連れてくるよう内務省に依頼した。

 バディア氏とハイラト・シャーテル(Khairat al-Shater)、ラシャード・バユーミ(Rashad al-Bayoumi)両副団長の3人は、6月30日にカイロ(Cairo)の同胞団本部を襲撃した反モルシ派のデモ隊の殺害を扇動したとして身柄を拘束されている。

 シャーテル氏の弁護士は、容疑は政治的な動機に基づいたものだと主張。「この裁判すべてがでっち上げられたもの。容疑は事実無根だ。これは政治裁判だ」と、AFPに語った。(c)AFP/Haitham EL-TABEI