【7月23日 AFP】カナダで50年以上前に行方不明になっていた女性が同国北西部のユーコン(Yukon)準州で元気に暮らしていることが明らかになった。警察は当時、女性は夫に殺害されたものとみて捜査を進めていたが、女性はユーコンで新しい家庭を築いていたという。

 この女性、ルーシー・ジョンソン(Lucy Johnson)さん(77)は、ブリティッシュコロンビア(British Columbia)州サレー(Surrey)に住んでいた1961年9月、隣人が姿を見たのを最後に行方が分からなくなった。

 警察は、ルーシーさんの失踪を4年間も通報しなかったことなどから夫のマービン(Marvin Johnson)さんを容疑者として捜査し、ルーシーさん宅の裏庭も捜索したが手がかりは何も見つからなかった。マービンさんも1990年代後半に他界した。

 ところが先月、行方不明事件の慣例に従って警察は再びルーシーさん失踪事件を取り上げ、ルーシーさんの娘のリンダ(Linda)さんも地元紙に母親の情報提供を求める広告を出した。するとリンダさんの義理の姉妹にあたる女性から警察に新聞に掲載されていた女性は自分の母親だという電話があり、ルーシーさんがユーコンで元気に暮らしていることが判明したという。リンダさんはこの女性の存在については何も知らなかった。

 当局は、ルーシーさんがユーコンにたどりついた経緯や、理由も告げずに姿を消した事情について調べている。(c)AFP