【7月5日 AFP】ポルトガルで2007年に行方不明となった英国の女児マデリン・マクカーン(Madeleine McCann)ちゃん(当時3)の捜査の見直しを行っていた英警察当局は4日、事件の独自捜査を開始する方針を発表し、新たな「参考人」として欧州各国の38人を特定したと明かした。

 ポルトガル当局はすでに同事件に関する捜査を正式に打ち切っているが、英ロンドン警視庁(Scotland Yard)のアンディ・レッドウッド(Andy Redwood)警部によると、この捜査結果を2年間にわたり再検討した結果、新たな証拠が見つかった。また、マデリンちゃんが現在も生存している可能性があると、英警察はみている。

 レッドウッド警部は「欧州各国の38人を参考人として特定した。うち12人は、事件発生当時にポルトガルにいたとみられる英国人だ」と話した。この中には、マデリンちゃんの両親のジェリー(Gerry McCann)さんとケイト(Kate McCann)さんや、失踪当時に夫妻と食事をしていた友人らは含まれていないという。夫妻は、この件について娘の行方をめぐる捜査上の「とても大きな前進」だと話している。

 マデリンちゃんは2007年5月、ポルトガル南部沿岸プライアダルス(Praia da Luz)の休暇用アパートで、両親が夕食に出かけている間に姿を消した。マクカーン夫妻は娘の行方をめぐり、国際的な呼び掛けを行い、笑みを浮かべる金髪のマデリンちゃんの写真は世界中の紙面やポスター、ウェブサイトに掲載された。目撃情報が多数寄せられたが、どれもマデリンちゃんの行方には結びついていない。(c)AFP/Alice RITCHIE