【6月5日 AFP】インド警察は5日、米国人観光客の女性(30)が複数の男から性的に暴行される事件が起き、被害女性の証言から、容疑者らが乗っていたトラックの車種を特定した他、法医学的証拠を収集したと発表した。

 米国人女性は3日夜、インド北部ヒマラヤ山脈のふもとにある観光地マナリ(Manali)で、ホテルに帰るタクシーを見つけることができず、ヒッチハイクをしてトラックに乗った。

 女性の証言によると、トラックの運転手と同乗者2人によって人目に付かない場所へ連れて行かれ、1時間以上にわたって性的暴行を受けたという。

 警察幹部のV.K.ダーワン(V.K. Dhawan)氏は、AFPの電話取材に「女性は急速に回復しており、捜査に協力している。男たちの人相や服装などについて詳しく話しており、捜査に役立っている」と語った。「女性はトラックの車種を特定した。建設資材の輸送によく使われる車種で事件当時、どの車が使用中だったか、各建設現場に確かめている」という。また現場に残された跡からタイヤの種類も特定された。しかし、マナリ周辺には1日2000台以上のトラックが往来している。

 米国人女性は現在、警察当局の保護の下、マナリのホテルに滞在している。インドの法律では被害女性の氏名は公表できない。女性は5日中に米大使館職員と会う予定だという。

 インドは厳罰化によって性犯罪対策に乗り出そうとしているが、前週末にもコルカタ(Kolkata)で21歳のアイルランド人の慈善団体スタッフが性的暴行を受けたとみられる事件が起きたばかりだった。(c)AFP