トイレ排水管から赤ちゃんの声、新生児を救助 中国
このニュースをシェア
【5月28日 AFP】(写真追加)中国のインターネット上では28日、アパートのトイレに流された新生児が排水管から救助されたとの国営メディアの報道に、怒りの声が噴出した。
国営ポータルサイト「hangzhou.com.cn」は27日、ある警察官の話として「幸運にも赤ちゃんは生存した。だが(赤ちゃんを遺棄した)人物には、殺人未遂容疑がかかっている」と報じた。
記事によると、中国東部、浙江(Zhejiang)省金華(Jinhua)の住民は、建物4階の便器の中から赤ちゃんの泣き声が聞こえてくるのに気づき、救急隊員を呼んだという。
赤ちゃんを引っ張り出すことに失敗した救急隊員は、直径10センチのパイプの一部を切断して赤ちゃんを救出し、地元の病院に搬送した。
赤ちゃんを救出するためには、ペンチやノコギリを使ってパイプを少しずつ分解する必要があり、作業には1時間近くを要したという。赤ちゃんには胎盤がつながったままだった。
赤ちゃんは、発見されてから救助されるまで、2時間以上にわたってパイプの中に詰まっていた。重さ2.3キログラムの男の赤ちゃんで、顔と四肢に擦り傷があり、一時は血圧が低下していたものの、保育器に入れられて容体は安定しているという。
警察当局は現在も両親の行方を追っている。
■ネット上で怒り爆発
このニュースに、中国のツイッター(Twitter)類似サービスサイトには数十万件の投稿が寄せられた。ユーザーらは赤ちゃんの幸せを願う一方、赤ちゃんを遺棄したとみられる両親に対しては激しい怒りを表明している。
「赤ちゃんを胎盤とへその緒がついたままトイレに捨てるなんて、絶対に許せない」「この人たちは人間と呼べるのか」などと批判が寄せられていた。
この救出劇を目の当たりにしたあるユーザーは、動揺を隠し切れない様子で次のようにつづった。
「パイプが少しずつ分解される中、赤ちゃんが身もだえし、うめき声を上げているのを見て、心が痛んだ……あなたは人生で最もつらい瞬間を乗り越えたんだよ、あなたの将来は絶対に順調だよ」 (c)AFP