【5月25日 AFP】アフガニスタンの首都カブール(Kabul)にある国連(UN)機関の建物周辺で24日午後4時(日本時間同8時)ごろ、反政府勢力タリバン(Taliban)の武装集団による自爆攻撃が発生し、現場に駆けつけた治安部隊との激しい銃撃戦が5時間にわたり繰り広げられた。内務省報道官によると、警官1人が死亡、戦闘員5人が射殺された。

 攻撃は入念に計画されたとみられ、国連の専門機関、国際移住機関(International Organization for MigrationIOM)の建物の他、複数の公的機関施設が巻き込まれた。銃声や手りゅう弾の爆発音は、首都全域に響き渡った。

 内務省報道官によると、警官1人が自動車爆弾による自爆攻撃で死亡した他、少なくとも5人の民間人と2人の警官が負傷。他に死亡者は報告されていないが、IOM関係者によると、職員のイタリア人女性が手りゅう弾の爆発で重傷を負った。

 国連アフガニスタン支援団(United Nations Assistance Mission in AfghanistanUNAMA)のヤン・クビシュ(Jan Kubis)特別代表は、「IOMの建物を中心に起きた今日のテロ攻撃を強く非難する」との声明を発表。クビシュ氏によると、IOM職員3人が重軽傷を負い、国際労働機関(International Labour OrganizationILO)の職員1人も負傷した。

 カブールでは1週間前にも、国際支援部隊の車列を狙った自動車爆弾による自爆攻撃で、米国人5人を含む15人が死亡した。

 タリバンのザビウラ・ムジャヒド(Zabiullah Mujahid)報道官はAFPに対し、今回の攻撃を実施したことを認め、「主な標的はアフガニスタンの情報機関職員を訓練する米中央情報局(CIA)職員が滞在している宿泊施設だった」と述べた。(c)AFP/Usman Sharifi