【5月14日 AFP】米オハイオ(Ohio)州クリーブランド(Cleveland)で女性3人を誘拐し、約10年にわたって監禁していた罪などで訴追されたアリエル・カストロ(Ariel Castro)容疑者(52)のDNAを全米犯罪データベースと照合した結果、一致するものは1件も見つからなかった。米当局者が13日、明らかにした。

 オハイオ州司法長官は声明で、米連邦捜査局(FBI)の全米データベースと州のデータベースにカストロ容疑者のDNAを照合した結果、「一致は見つからなかった」と発表した。先週逮捕されて以降、カストロ容疑者は捜査に協力しているとされ、警察当局はクリーブランドの自宅に他の女性を監禁していた可能性はないとみている。

 13日に警察当局が発表した報告書によれば、元スクールバス運転手のカストロ容疑者には暴力行為や脅迫的な行動といった履歴はあったものの、過去に犯罪で立件されたことはなかった。

■ベリーさんの娘、父親はカストロ容疑者

 先週、カストロ容疑者に監禁されていた被害女性の1人、アマンダ・ベリー(Amanda Berry)さん(27)が近隣住民に助けを求め、6歳の娘とともに救助され、同容疑者は逮捕された。

 容疑者の自宅に突入した警察官は、他に2人の女性、ジョージーナ・デヘスース(Georgina DeJesus)さん(23)、ミシェル・ナイト(Michelle Knight)さん(32)を発見した。3人は2002年、03年、04年にそれぞれ誘拐されていた。

 また、DNA鑑定の結果、ベリーさんが監禁中に出産した娘の父親はカストロ容疑者であることが判明している。(c)AFP