【5月2日 AFP】米捜査当局は1日、ボストン・マラソン(Boston Marathon)爆破事件の捜査を妨害したとして、学生3人(いずれも19歳)を逮捕・訴追した。3人は事件の実行犯とされるジョハル・ツァルナエフ(Dzhokhar Tsarnaev)容疑者(19)の友人で、花火やノートパソコンを捨て、警察に虚偽の陳述をして、同容疑者に対する捜査を妨害した疑いがもたれている。

 3人のうち2人はカザフスタン人で、1人は米国人。3人ともツァルナエフ容疑者と同じ大学に通っていた。事件の共犯者ではなく、とっさに同容疑者をもめ事から遠ざけようとしたものとみられる。

 ディアス・カディルバエフ(Dias Kadyrbayev)とアザマト・タジャヤコフ(Azamat Tazhayakov)の両容疑者には、ツァルナエフ容疑者が所有する花火が入ったバックパックとノートパソコンの破壊を共謀した疑いが、米国人のロベル・フィリポス(Robel Phillipos)容疑者には、警察に対し虚偽の陳述をした疑いがもたれている。

 米司法省が公開した訴追請求状によると、カディルバエフ容疑者は爆破事件の3日後にあたる4月18日の夜、公開された写真に写った容疑者の男2人のうち1人がツァルナエフ容疑者に似ているという内容のメッセージを、本人の携帯電話に送信した。するとツァルナエフ容疑者は「僕にメールしない方がいい」と返信したという。

 留置録によると、3人はその後、大学キャンパス内の寮にあるツァルナエフ容疑者の部屋で火薬が抜き取られた花火が入ったバックパックを見つけた。3人はツァルナエフ容疑者が「トラブルに巻き込まれるのを避けるために」、同容疑者のノートパソコンと共にバックパックを黒いごみ袋に入れ、近くのごみ捨て場に捨てたとされる。

 司法省によると、カザフスタン国籍を持つカディルバエフとタジャヤコフの両容疑者は米国には学生ビザで滞在中で、裁判で有罪となれば、最大で禁錮5年と25万ドル(約2460万円)の罰金が科される可能性がある。フィリポス容疑者には最大で禁錮8年と25万ドルの罰金が科される可能性がある。(c)AFP/Marcia Scott Harrison