【4月25日 AFP】ウィリアム英王子(Prince William)の妻、キャサリン妃(Catherine, Duchess of Cambridge)のトップレス写真が仏芸能誌などに掲載された問題で、伊出版グループの最高経営責任者と仏人カメラマンが今月に入って訴追されていたことが分かった。

 昨年9月、南仏での休暇中にウィリアム王子にサンクリームを塗ってもらう上半身裸のキャサリン妃の写真が仏芸能誌「クローザー(Closer)」などに掲載された。掲載と同時に英国では怒りの声が沸き起こり、王子夫妻も同誌をフランスの裁判所に提訴していた。

 フランス当局はクローザーに写真の掲載や転売を禁じるとともに刑事事件として捜査に着手したが、同じ写真はデンマーク、スウェーデン、アイルランドの雑誌にも掲載された。

 この件に詳しい筋によると、今月に入ってパリ(Paris)郊外ナンテール(Nanterre)の予審判事は、モンダドーリのエルネスト・マウリ(Ernesto Mauri)最高経営責任者(CEO)と仏紙ラ・プロバンス(La Provence)のカメラマン、バレリー・スアウ(Valerie Suau)氏をいずれもプライバシー侵害の罪で刑事訴追したという。

 裁判所は、マウリ氏については昨年9月14日のクローザーにキャサリン妃のトップレス写真を掲載することを許可したことが、スアウ氏については昨年9月7日のラ・プロバンスに掲載された水着姿のキャサリン妃の写真を撮影したことがプライバシー侵害にあたるとしている。ラ・プロバンスが掲載したキャサリン妃の写真は、クローザーに掲載されたものと同じ場所で撮影された。

 一方、問題のトップレス写真を撮影した人物は不明のままだ。これまでに何度か芸能特ダネ写真を撮影している仏カメラマン、パスカル・ロスタン(Pascal Rostain)氏はAFPに対し、「パパラッチの世界は狭いからね。あの写真を誰が撮ったのかは誰もが知っているが、それは言わない」と述べ、「南仏に住むアイルランド人とだけ言っておく」と語った。(c)AFP/Ludovic Lappino