【4月25日 AFP】多数の死傷者を出した米ボストン・マラソン(Boston Marathon)爆破事件の容疑者兄弟は、事件を起こした後にニューヨーク(New York)に渡り「パーティーをする」計画を立てていたとみられる。米ニューヨーク市警のレイモンド・ケリー(Ray Kelly)本部長が24日、明らかにした。

 ケリー本部長によると、タメルラン・ツァルナエフ(Tamerlan Tsarnaev)容疑者(26)とジョハル・ツァルナエフ(Dzhokhar Tsarnaev)容疑者(19)の2人は先週、警察によって追い詰められる直前、マサチューセッツ(Massachusetts)州ケンブリッジ(Cambridge)でカージャックをしているが、この際、奪われた車の運転手が兄弟のどちらかが「マンハッタン(Manhattan)」という地名を口にするのを聞いたという。

「2人はチェチェン語かロシア語で話しており、運転手には分からない言語だったが、『マンハッタン』という単語が聞こえたという」と、ケリー本部長は運転手の証言について語った。

「われわれ(警察)が入手した情報では、『お祭り騒ぎをする(partying)』または『パーティーをする(having a party)』という内容だった。今あるわずかな情報からみて、『ニューヨークにパーティーをしに行く』という意味だった可能性がある」

 米紙ボストン・グローブ(Boston Globe)によると、カージャックに遭った運転手は、タメルラン容疑者から「俺たちはたった今警官を1人殺した。マラソンを爆破した。これからニューヨークに行く。妙なまねはするな」と脅されたと、警察に話したという。

 運転手はこの会話の直後、脱出に成功した。兄弟はその後、警察に追い詰められ、兄のタメルラン容疑者は死亡、弟のジョハル容疑者は大規模な追跡捜査の末、19日に身柄を拘束された。(c)AFP