【4月23日 AFP】カナダ当局は22日、トロント(Toronto)地域の旅客列車を脱線させるテロ計画に関連し、外国人2人を逮捕したと発表した。テロ計画は、国際テロ組織アルカイダ(Al-Qaeda)の支援を受けていたとみられている。

 カナダ連邦警察(Royal Canadian Mounted PoliceRCMP)が報道陣に対して明らかにしたところによると、逮捕されたのはチヘブ・エッセガイアー(Chiheb Esseghaier)容疑者(30)と、レイド・ジャセル(Raed Jaser)容疑者(35)。イランのアルカイダ構成員からの支援を受け、同国のVIA鉄道(Via Rail)の旅客列車への攻撃を企てた疑いが持たれている。

 当局は、両容疑者を「カナダ人ではない」としたが、それぞれの国籍は明らかにしなかった。ある当局関係者は、主犯とみられる容疑者はモントリオール(Montreal)に数年間在住していたと話した。警察は、この計画が「民族上の出自ではなく、イデオロギーに基づく」ものだったとしている。

 両容疑者は23日、保釈聴聞のため出廷する予定。

■昨年8月から容疑者を監視

 両容疑者は、昨年8月から監視下にあった。ある関係者は「テロ攻撃を開始するための手段を講じ、それに向けた活動を行った疑いがある。2人はトロント広域で列車と線路を観察していた」と話した。

 しかし当局は声明で、「カナダ連邦警察は、容疑者2人にこれらの犯罪行為を実行する能力と意図があったとみているが、一般の人々や鉄道職員、乗客、またはインフラに対する差し迫った脅威はなかった」としている。

 捜査には米連邦捜査局(FBI)も協力したという。(c)AFP