【4月22日 AFP】キューバ・グアンタナモ(Guantanamo)米海軍基地内の収容施設に拘束されたテロ容疑者の間で、起訴もされず裁判にもかけられずに長期間勾留されていることに抗議するハンガーストライキが広がっている問題で、米軍は20日、参加者が急増し、被収容者166人の半数を超えたことを明らかにした。

 米軍のサミュエル・ハウス(Samuel House)中佐は声明で、20日現在で食事を拒否している被収容者は84人に上り、このうち16人がチューブで栄養を与えられているほか、5人が病院に搬送されたと発表した。これまでのところ、「命に別状のある」被収容者はいないという。

 ハウス中佐によると、ハンスト参加者は16日時点では45人だったが、19日には63人にふくれあがり、その後1日で84人まで増加したという。

 ハンストは2月6日、イスラム教の聖典コーランの中に持ち込み禁止物が隠されていないか収容所当局者が調べたのがきっかけで始まった。当局側はコーランの取り扱いに問題はなかったと主張している。

 グアンタナモ基地の収容施設は11年前、アフガニスタンとパキスタンで拘束したテロ容疑者を収容するため設置された。しかし、起訴も裁判もないまま10年間拘束され続けている被収容者もおり、批判を招いている。(c)AFP