【4月20日 AFP】性的暴行に抗議するデモが相次ぐインドで、5歳の女児が何者かに誘拐され、強姦(ごうかん)される事件が発生した。女児は救出されたが、残酷な性的暴行を受けており、19日の時点で重体という。

 警察によると、この女児は15日、首都ニューデリー(New Delhi)の下位中流層が多く住む地区で、戸外で遊んでいるところを何者かに誘拐された。その後、少なくとも48時間にわたって監禁され、暴行を受けたという。

 部屋の外を通りかかった人から、「女の子の泣き声が聞こえる」と警察に通報があったことで事件が発覚し、女児は17日に市立病院の集中治療室に搬送された。事件が明るみに出て以降、地元テレビ局はこの一件を詳細に伝えている。

 女児が治療を受けた病院のR・N・バンサル(R.N. Bansal)院長が同国のニュース専門局NDTVに語ったところによると、女児の首にはあざがあったことから、犯人は女児を絞め殺そうとした後、部屋に放置して死なせようとした可能性があるという。

 また、医師らによると女児の陰部は激しく損傷していた他、身体内部は異物を挿入されたことによりひどい損傷を受け、感染症を起こしていたという。女児はその後、市内にある政府系の病院に移送された。

 女児の両親は、警察の思慮を欠いた対応に怒りをあらわにしている。父親は「(娘が行方不明だと)最初に届け出た時、警察はしぶしぶといった様子で対応した。その上、少なくとも娘は生きて見つかったのだから、それで満足するようにと言われた」と訴えている。(c)AFP/Abhaya Srivastava