【3月24日 AFP】ロシアの富豪ボリス・ベレゾフスキー(Boris Berezovsky)氏(67)が亡命先の英国で死亡した件の捜査で、英警察当局は24日、「化学・生物・放射性物質・核兵器(CBRN)」対策の専門家が現場に配置されていることを明らかにした。

 テムズバレー(Thames Valley)警察は「CBRN対策など特別訓練を受けた捜査官らが現在、現場に配置され、予防措置として数々の捜査を行っている。これでベレゾフスキー氏の死をめぐる捜査が可能になった」と発表。同氏の遺体は現時点でまだ現場に残されているという。

 ベレゾフスキー氏はロシアの新興財閥で、ウラジーミル・プーチン(Vladimir Putin)大統領を長年批判してきた。23日午後、ロンドン(London)近郊の高級住宅街アスコット(Ascot)の自宅で死亡しているのが発見された。

 ベレゾフスキー氏の弁護士は、同氏が負債を抱えて気落ちしていたため自殺はありえたと発言。しかし、警察当局は同氏の死は「説明がつかない」とし、同氏自宅や周辺の道路を封鎖して捜査している。

 ベレゾフスキー氏は、同じくロシアから亡命し、ロシア政権に批判的だったアレクサンドル・リトビネンコ(Alexander Litvinenko)氏と親交があった。リトビネンコ氏は2006年、ロンドン市内で放射性物質によって毒殺され、妻はロシア政府が事件に関与していると主張している。(c)AFP