【2月24日 AFP】殺人罪で起訴された南アフリカの義足ランナー、オスカー・ピストリウス(Oscar Pistorius)被告が保釈されて家族と再会する中、被害者で被告の交際相手だったリーバ・スティンカンプ(Reeva Steenkamp)さんの母親、ジューン・スティンカンプ(June Steenkamp)さんが、娘を失った辛い心境を吐露した。

 ジューンさんはアフリカーンス語の日刊紙ビールト(Beeld)に対し、「娘がいない生活に慣れなければ」と語り、これまでに「涙が枯れるほど泣いた」と嘆いた。

 また、ピストリウス被告の家族がスティンカンプ家に(哀悼の意を表する)花とカードを送ったことについて、ジューンさんは「何の意味も持たない」と一蹴した。

 ピストリウス被告はリーバさんを強盗と勘違いし、トイレのドア越しに繰り返し銃で撃ったと主張している。しかしリーバさんの父親、バリー・ステンカンプ(Barry Steenkamp)さんは、ビールト紙のインタビューで納得しかねると発言。ピストリウス被告が自身の弁護団として南ア屈指の弁護士数人を集めたことを踏まえ、「彼にどれだけ財力があり、どれだけ優秀な弁護団が付いているかは問題ではない。弁護団にうそをつかせるなら、彼は一生それを背負って生きなければならない」とコメントした。

 バリーさんはまた、「彼は良心の呵責を抱えて生きることを余儀なくされるだろう。だが、もし彼の主張が真実なら、わたしはいつか彼を許すかもしれない」と述べた上で、「事件の真相が彼の主張通りでなければ、彼は苦しむはず。それは本人しか分からないことだ」と語った。(c)AFP