【2月20日 AFP】米カリフォルニア(California)州の高速道路上で20日早朝、若い男が走行中の車両に向け銃を発砲し2人を殺害、少なくとも2人を負傷させた。後刻、容疑者は自殺している。さらにこの男は高速道路での事件以前に自宅で女性1人を殺害したとみられており、オレンジ郡警察によると、これまでに3人の死亡が確認されている。

 ロサンゼルス(Los Angeles)南方のオレンジ(Orange)郡オレンジ市近郊の高速道路で走行中の車に向け発砲したのは、無職のアリ・サイード(Ali Syed)容疑者(20)。容疑者は実家に両親と住み、地元の大学で1講座を受講していた。前科はなく動機については捜査中だという。

 同日早朝、同郡ラデラ・ランチ(Ladera Ranch)の容疑者宅では女性の遺体が発見されており、サイード容疑者が殺害したものとみられている。容疑者の親族らはこの女性に見覚えがないと話しており、警察が身元を調べている。

 警察当局によるとサイード容疑者は女性を殺害した後、SUV車に乗り込み、ロサンゼルス南東約55キロのタスチン(Tustin)付近まで来たところで「複数の事件」を起こしたという。サイード容疑者はまずガソリンスタンドで男性客の車を奪った後、近くの高速道路へと向かった。高速に入ると同容疑者は車を止め、走行中の車両に向け発砲し始めた。別の車両を奪うための行動と思われている。

 オレンジ郡警察によると、容疑者は「車を奪うたびに発砲していた」とされ、BMWに乗っていたある男性には車から降りるよう命じ、縁石近くに男性を座らせ殺害したという。

 その後、容疑者が最後に運転した車はオレンジ市近郊で見つかったが、容疑者は既に車から降りて自殺した後だった。(c)AFP