【2月14日 AFP】米カリフォルニア(California)州で少なくとも3人が殺害された事件で、元警官のクリストファー・ドーナー(Christopher Dorner)容疑者(33)の行方を追っていた現地の警察当局は13日、警察との銃撃戦があった場所で容疑者のものとみられる遺体が見つかったと明らかにした。しかしまだ遺体の身元は確認されていないという。

 警察は大々的に容疑者を捜索していたが、12日にロサンゼルスの東に位置するリゾート地で知られるビッグベア(Big Bear)近くの山小屋からドーナー容疑者に似た人物が車を盗んだという通報があり、事態は急展開した。警察は直ちに陸上と上空から捜索を開始。近くに駐車してあった盗難車を発見した。

 ロサンゼルス市警察(LAPD)によると、ドーナー容疑者と見られる男は別のキャビンに立てこもり、警察と銃撃戦になった。その際、警官2人が負傷し、そのうち1人は後に死亡した。

 警察当局者が米紙ロサンゼルス・タイムズ(Los Angeles Times)に語ったところによると、警官らは窓ガラスを割って室内に催涙ガスを入れ、同容疑者に投降を促したが返事がなかったため、車両を配置して山小屋の壁を1つずつ取り壊した。最後の壁が取り払われようとしたその時、1発の銃声が鳴り響き、建物に火の手が上がった。

 アントニオ・ビヤライゴサ(Antonio Villaraigosa)ロサンゼルス市長はCNNに対し、「焼け跡から発見された遺体はドーナー容疑者のものと見られるが、まだ断定はできない」と語った。サンバーナーディーノ(San Bernardino)郡保安官事務所の検視官は、遺体の身元確認にどの程度の時間がかかるか分からないとしている。(c)AFP/Michael Thurston