【12月28日 AFP】インド北東部アッサム(Assam)州で26日、約1000人の茶農園労働者が農園所有者の家を取り囲んで火を放ち、所有者とその妻が焼死した。当局者が27日に明らかにした。

 警察は農園所有者のムリドゥル・バッタチャルヤ(Mridul Bhattacharya)さんと妻のリタ(Rita)さんを助けようとしたが、手製の武器を持った労働者らに阻まれた。家の焼け跡から2人の遺体が見つかった。

 AFPの電話取材に応じた警察の担当者はムリドゥルさんの遺体は見分けが付かないほど激しく損傷し、リタさんの遺体は台所から見つかったと述べた。

 現場はアッサム州の主要都市グワハティ(Guwahati)から約500キロ東にある茶の生産地、ティンスキア(Tinsukia)地区。現地紙インディアン・エクスプレス(Indian Express)によるとバッタチャルヤさんが10人の農園労働者に出て行くよう命じたことと、詳しくは明らかにされていない労働争議で3人の従業員が警察に拘束されたことが事件の原因だったという。

 茶農園の労働者たちは地元のテレビで自分たちが農園所有者を襲ったことを認めた。ある女性労働者は現地のローカルテレビ局ニュースライブ(News Live)で、自分たちは長年にわたって搾取され、ささいなことで責め苦を負わされてきたので、農園所有者は殺されて当然だと述べた。

 アッサム州には800を超える茶農園があり、インドの年間茶生産量の約55%が同州で生産されている。(c)AFP