【10月1日 AFP】イランで忍術を学ぶ女性たちを暗殺者として報道し、国際通信社のロイター通信(Reuters)が「反体制プロパガンダ」の罪に問われた裁判で、首都テヘラン(Tehran)の裁判所の陪審員は9月30日、有罪の評決を下した。

 ロイター通信は、2月の忍者報道をめぐり「世論をかく乱しようとして虚偽の情報を報じた」罪でも有罪の評決が下されたという。国営イラン通信(IRNA)が、テヘランの検察当局の話として報じた。

 ロイター通信は2月、テヘラン西部のカライ(Karaj)で忍術を学ぶ女性の集団の動画を掲載し、「イランの暗殺者として訓練される女性忍者数千人」との見出しで報道した。しばらくして見出しは「イランで訓練を受ける女性忍者3000人」に変更され、さらにその後、記事自体が削除された。

 ロイター通信のスティーブン・アドラー(Stephen Adler)編集主幹は、3月29日付の米紙ニューヨーク・タイムズ(New York Times)で、あのような見出しを付けたのは悪意があってのことではないと述べ、「記事自体には事実関係の誤りはなかった」と付け加えていた。

 判決が言い渡される日時は明らかにされていないが、国営プレスTV(Press TV)によれば、数週間以内を予定しているという。ロイター通信には控訴の機会が与えられる。(c)AFP