英実業家毒殺事件、死因に法医学者が疑問 中国
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【9月28日 AFP】中国・重慶(Chongqing)市党書記を解任された薄熙来(Bo Xilai)氏の妻、谷開来(Gu Kailai)服役囚が英国人実業家ニール・ヘイウッド(Neil Heywood)氏を殺害したとされる事件で、同国の法医学者が28日、検察当局が発表したヘイウッド氏の死因に疑問を呈した。
検察当局はヘイウッド氏の死因を、シアン化合物による毒殺としているが、中国法医学会の王雪梅(Wang Xuemei)副主任は、この検視結果には腑に落ちない点があるという。
王氏はヘイウッド氏殺害の捜査や裁判には直接関与しておらず、証拠に接する機会もなかった。だが裁判記録や供述書に書かれたヘイウッド氏が死に至るまでの記述は、シアン中毒の症状と一致しないと指摘している。
王氏によれば、シアン中毒ならばただちに呼吸停止、ひきつけ、心臓発作を起こし、皮膚は赤く変色する。だが、王氏が見たヘイウッド氏の検視記録からは、このような症状の記載はなかったという。
王氏は、薄氏の右腕として重慶市の公安局長を務めていた王立軍(Wang Lijun)服役囚が、ヘイウッド氏の血液サンプルを3か月も保管した後に突如持ち出してきたことに疑問を感じているという。王立軍服役囚は24日、ヘイウッド氏殺害を隠蔽(いんぺい)した罪などで禁錮15年判決を受けた。
一方、谷服役囚には8月、ヘイウッド氏殺害の罪で執行猶予付きの死刑判決を言い渡されている。
谷服役囚の夫の薄氏は、今秋の共産党大会での次期指導部入りが確実視されていたが、事件の影響で党職を解任、失脚している。(c)AFP
検察当局はヘイウッド氏の死因を、シアン化合物による毒殺としているが、中国法医学会の王雪梅(Wang Xuemei)副主任は、この検視結果には腑に落ちない点があるという。
王氏はヘイウッド氏殺害の捜査や裁判には直接関与しておらず、証拠に接する機会もなかった。だが裁判記録や供述書に書かれたヘイウッド氏が死に至るまでの記述は、シアン中毒の症状と一致しないと指摘している。
王氏によれば、シアン中毒ならばただちに呼吸停止、ひきつけ、心臓発作を起こし、皮膚は赤く変色する。だが、王氏が見たヘイウッド氏の検視記録からは、このような症状の記載はなかったという。
王氏は、薄氏の右腕として重慶市の公安局長を務めていた王立軍(Wang Lijun)服役囚が、ヘイウッド氏の血液サンプルを3か月も保管した後に突如持ち出してきたことに疑問を感じているという。王立軍服役囚は24日、ヘイウッド氏殺害を隠蔽(いんぺい)した罪などで禁錮15年判決を受けた。
一方、谷服役囚には8月、ヘイウッド氏殺害の罪で執行猶予付きの死刑判決を言い渡されている。
谷服役囚の夫の薄氏は、今秋の共産党大会での次期指導部入りが確実視されていたが、事件の影響で党職を解任、失脚している。(c)AFP