【9月11日 AFP】仏アルプスのリゾート地でイラク系英国人の一家ら4人が射殺され、少女2人が保護された事件で、現地の捜査当局は10日、犯行に使われた銃の種類を特定したと発表した。だが、事件の解明につながる目立った手がかりは得られていない。

 事件は仏南部オートサボア(Haute-Savoie)県の避暑地シュバリーヌ(Chevaline)で5日、イラク系英国人のサード・ヒリ(Saad al-Hilli)さん夫妻と義理の母親の3人が車内で銃撃されて死亡、自転車で通りかかった仏人男性1人も射殺されたもの。頭部に重傷を負ったヒリさんの娘ザイナブ(Zainab al-Hilli)ちゃん(7)と、母親のスカートに隠れていたジーナ・ヒリ(Zeena al-Hilli)ちゃん(4)は無事、保護された。

 捜査当局に近い筋によると、犯行に使われたのは口径7.65ミリの自動拳銃、1種類であることが分かった。

 仏銃製造業者団体によると、7.65ミリ口径は「比較的古く、時代遅れで」、隠しやすい中口径の拳銃で使用されているという。

 7.65ミリ口径は、世界各国の警察が導入するワルサーPP(Walther PP)や、ドイツ軍向けに開発されたモーゼル(Mauser)などの自動拳銃で使用されている。(c)AFP/Helen Rowe