【9月8日 AFP】ブラジルの飲料大手アンベブ(Ambev)は、売春婦がセールスマンをもてなす会に出席するよう男性従業員に圧力をかけたとして、この従業員に2万5000ドル(約196万円)の損害賠償を支払うよう命じられた。

 ブラジルの高等労働裁判所は3日、従業員に対するモラルハラスメントがあったことを認めて同社に2万5000ドル(約196万円)の損害賠償の支払いを命じた地裁判決を支持した。

 この従業員は既婚者で、キリスト教福音派の信者だと述べている。アンベブ社のセールスマンたちは営業成績を表彰するイベントとして、売春婦とのパーティーに強制的に参加させられたと主張した。

 裁判所によると、従業員はパーティー中に一時 「縛られ、ポルノ映画の鑑賞を強制され、ストリップショーをした女性が自分の部屋に連れて来られ、服を脱ごうとする状況があった」と主張した。

 裁判所によると、こうしたパーティーは2003年と2004年に10回以上、行われたという。

 アンベブ社は「当社は、ブラジル国内で3万人以上の従業員を擁しているが、従業員に不当な慣習を課すことや、容認することはしていない。古い特殊な出来事は、当社の日常を反映するものではない」と声明を出している。(c)AFP