【8月7日 AFP】米ニューヨーク(New York)州の金融規制当局は6日、英銀スタンダード・チャータード(Standard Chartered)が、米国の経済制裁の対象になっているイランの金融機関と過去10年間で約2500億ドル(約19兆6000億円)に上る違法な取引を行っていたと発表した。

 州当局はスタンダード・チャータードを「ならず者銀行(ローグ・バンク)」と呼び、同行によるイランの金融機関との取引は計画的で、米国の金融システムをテロリストや犯罪者の脅威にさらしたと批判した。

 州当局はスタンダード・チャータードに一連の取引について15日に説明するよう命じ、罰金や州内での営業免許の取り消しもありうるとした。

 今回の発表によると、同行は過去10年間で約6万回に上る違法な取引をイラン国営の大手銀行との間で行っていたとされ、この中にはイランの中央銀行も含まれていたという。米政府はイランの核開発をめぐり、イラン中央銀行に制裁を科している。

 一方、スタンダード・チャータードは7日、ニューヨーク州当局の指摘を否定する声明を発表した。(c)AFP