【6月21日 AFP】英プレストン(Preston)の刑事法院は20日、勤務先の会社から20万ポンド(約2500万円)を横領し、豪華絢爛(けんらん)な結婚式の資金やぜいたく品の購入に当てた女に禁錮1年8月の有罪判決を言い渡した。

 カースティ・レーン(Kirsty Lane)被告(30)は前年1月、イングランド北西部のブラックプール(Blackpool)近郊でグラハム・レーン(Graham Lane)さん(36)と挙式。結婚式は花火や2組のバンド演奏、手品師のショーに飲み放題のバーまで付いた盛大なものだった。

 ところが挙式から数日後、レーン被告が非常勤の経理補助として勤務していた電子機器関連会社「ピュア・オーディオ・ビジュアル(Pure Audio Visual)」で横領していた事実が発覚した。被告は2年間で約20万ポンドを自分とグラハムさんの銀行口座に振り込み、横領を隠すため請求書を偽造していた。

 パメラ・バッドリー(Pamela Badley)判事は、レーン被告の行為について「当初から横領の意図があった」と指摘。「あなたは自分が勤めていた小さな会社を見下し、搾取した」と被告を非難した。

 レーン被告は横領した金でスワロフスキー(Swarovski)製クリスタルをちりばめた車のキーや、デザイナーズ腕時計、オーダーメードのナンバープレートといったぜいたく品も購入していた。検察側は裁判で、「被告人はいったん始めた盗みを止められなくなった。真実がばれると(現夫の)レーンさんに捨てられるのではないかと恐れていた」と弁論した。

 レーン被告は前年10月、職権乱用による詐欺罪10件で有罪を認めており、類似の罪112件でも立件が検討されている。

 ちなみに夫のグラハムさんについては、今年5月に行われた裁判で不正に関与した疑いが晴れている。(c)AFP