【6月12日 AFP】米国のジョン・ブライソン(John Bryson)商務長官(68)が相次いで2件の当て逃げ事故を起こして車内で意識を失っているところを発見され、11日に治療のため休職した。事故は長官が発作を起こしたことが原因の可能性が高いという。米ホワイトハウス(White House)が発表した。

 ジェイ・カーニー(Jay Carney)米大統領報道官は、ブライソン長官が11日夜、治療のため休職する意向をホワイトハウスに伝えたと述べた。休職の期間についてはわかっていない。

■相次いで事故…意識不明で発見

 ブライソン氏は9日、米カリフォルニア(California)州で相次いで2件の交通事故を起こした。同氏は事故当時1人で車を運転しており、警護担当者も不在だった。

 米ロサンゼルス郡保安官事務所(Los Angeles County Sheriff's Department)の声明によると、ブライソン長官の運転するレクサス(Lexus)は、ロサンゼルス(Los Angeles)郡サンガブリエル(San Gabriel)の踏切で停止していた車に追突した。

 ブライソン長官は追突した車に乗っていた男性3人と会話をした後、その場から立ち去ったが、その際に相手の車にもう一度追突したという。

 さらにブライソン氏は、ローズミード(Rosemead)で2件目の交通事故を起こし、その後「1人で、ハンドルを握ったまま意識のない状態」で発見された。

 現場で救急隊員の治療を受けた後、ブライソン氏は地元の病院に搬送され、「命に別状のない負傷の治療」を受けたという。

 11日の報道では当て逃げの容疑でブライソン長官が捜査を受けていると伝えられたが、仮に健康状態が原因で事故を起こしていた場合、当て逃げの容疑で立件されるかどうかはわかっていない。

 ロサンゼルス郡保安官事務所は「現場の初動捜査ではアルコールや薬物の使用の形跡はなかった」と述べた。また当局者によると、事故の被害者は軽傷を負っただけだという。(c)AFP/Stephen Collinson

【関連記事】次期米商務長官にブライソン氏、実業界から起用