【6月3日 AFP】サウジアラビアの王女がパリ(Paris)市内で、高級ホテルの宿泊代600万ユーロ(約5億7700万円)を払わずに立ち去ろうとしたとして、引き止められる騒ぎがあった。警察当局が2日、仏大衆紙パリジャン(Le Parisien)の報道内容を認めて明らかにした。

 ホテルに泊まっていたのは、サウジアラビアのナエフ・ビン・アブドルアジズ皇太子(Crown Prince Nayef ben Abdel Aziz)の元妻であるマハ・スダニ王女(Maha al-Sudani)。同紙によると、王女は5月31日午前3時半頃、宿泊先のシャングリラ・ホテル(Shangri-La Hotel)で、自身が利用したスイートルームと側近約60人分の宿泊費を払わないまま立ち去ろうとしたため、同ホテルのスタッフが警察に通報した。
 
 サウジアラビアの駐仏大使もこの騒ぎの最中に連絡を受けた。同紙によると、王女には外交特権が与えられているという。

 同ホテルの関係者はAFPの取材に対し、現時点で宿泊客に関する問題は一切なく、宿泊費の未払いはないとコメントした。

 王女は過去にも代金の支払いをめぐって問題を起こしている。2009年にはファッションチェーン店のキーラーゴ(Key Largo)が、未払額8万9000ユーロ(現在のレートで約860万円)の支払いを求めて王女を提訴した。(c)AFP

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