【6月1日 AFP】2008年米大統領選で民主党候補指名を争ったジョン・エドワーズ(John Edwards)元上院議員(58)が不正献金の罪などに問われた裁判で、米ノースカロライナ(North Carolina)州グリーンズボロ(Greensboro)の連邦地裁の判事は5月31日、6件の訴因のうち陪審団が評決に達しなかった5件について評決不能を宣告した。

 陪審団は2008年の候補指名争いのさなか、妊娠していた不倫相手の存在を隠すため不正に選挙資金を流用したという訴因については無罪評決を下した。

 2004年の米大統領選でジョン・ケリー(John Kerry)民主党大統領候補に副大統領候補に指名されるなど、一時は民主党の若手ホープと目されたエドワーズ氏だが、2007年にビデオ映像制作者リエル・ハンター(Rielle Hunter)さんとの間に1児をもうけていたことを隠し、当時がんの闘病中だったエリザベス(Elizabeth Edwards)夫人や米国民をだましていた事実を2008年に認め、名声は地に落ちた。

 裁判所前で記者会見したエドワーズ氏は、「わたしは本当にひどく間違ったことをした。その非は全て他の誰でもなく私自身が負うべきものだ」と認めた一方、犯罪行為は一切していないと述べた。

 さらにエドワーズ氏は、かつては父親であることを否定したハンターさんとの間の娘、フランシス・クイン(Frances Quinn)ちゃん(4)の存在を公に認め、涙をこらえながら自身を支えてくれた家族への謝意とフランシスちゃんへの愛情を語った。

 法律専門家の間には、選挙資金に関する法律の複雑さから、訴追そのものに無理があるという見方もあった。検察側が審理のやり直しを求めるかどうか、今のところ明らかではない。(c)AFP

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