【5月28日 AFP】中国国営新華社(Xinhua)通信は27日、雲南(Yunnan)省晋寧(Jinning)県南門(Nanmen)村で11人を殺害した疑いで男が逮捕されたと報じた。ただこの容疑者については、「食人魔を逮捕」と他メディアが半月ほど前に既に報じている。

 新華社通信によると、逮捕されたのは張永明(Zhang Yongming)容疑者(56)。同容疑者は、以前にも殺人の罪で服役しており、1997年に出所している。この度の連続殺人事件では、殺害した被害者の体を切り刻み、食用の肉として販売していたと中国や香港(Hong Kong)のメディアは25日に伝えている。

 広西新聞(Guangxi News)によると、地元住民らの間で「食人魔」として知られていたという張容疑者の身柄が拘束されてから、既に2週間以上が経過している。また同紙は、骨のようなものが突き出た緑色のプラスチック製の袋が容疑者宅からぶら下がっているのを見たという住民の証言も掲載した。

 新華社通信はこれまでにも、張容疑者が逮捕されたのと同じ雲南省で若者が相次いで行方不明となっていることを報じていた。

 (2週間以上の)長い沈黙を破り、27日にようやく「独占記事」として張容疑者の逮捕を報じた新華社通信だが、これまで報じられたグロテスクな一面にはほとんど触れず、連続殺人の容疑で逮捕とだけ伝えた。

 香港の英字紙スタンダード(The Standard)は、張容疑者の自宅を捜索した警察官らが、酒瓶の中で蛇酒のように保存されていたヒトの目玉や、天井からつるし干されていた人肉と思われるものを発見したと報じている。

 また同紙によると、張容疑者は人肉を3匹の飼い犬に餌として与え、さらに一部を「ダチョウ肉」として市場で販売した疑いが持たれている。(c)AFP