【5月22日 AFP】米カリフォルニア(California)州ロサンゼルス(Los Angeles)沖で20日、マリフアナの詰め込まれた包み160個、総量4トンが漂流しているのを、米沿岸警備隊(US Coast Guard)が発見した。警察当局が21日、発表した。

 ビニールが巻かれたマリフアナの包みは、ロサンゼルスの南96キロのダナポイント(Dana Point)の沖合およそ15キロの海上を漂流していた。オレンジ郡(Orange County)保安官事務所の広報によると、押収されたマリフアナは末端価格で300万ドル(約2億4000万円)以上の価値がある。

 麻薬密輸中の事故と考えるのが妥当だが、マリフアナの量が多く、これほどの量を輸送するためには普段米国メキシコ国境沿いの密輸に使われている小型船舶ではなく大きな船舶が必要になるという。

 同広報は「海難情報は1件も報告されていない。どうやってそこまでたどりついたのか不思議だ」と語った。

 海に浮かぶマリフアナの荷物は、米国境警備隊(US Border Patrol)が沿岸警備隊とオレンジ郡保安官事務所の港湾警備隊の協力を得て引き揚げた。

 国境警備隊のマイケル・ヒメネス(Michael Jimenez)氏は、地元紙オレンジカウンティー・レジスター(Orange County Register)に対し、密輸業者が当局から逃走する際に麻薬の大型荷物を海に投棄する場合があると語った。

「追われているときに、重量を軽くするために積荷を海に投げることがある。ただこういったときには、積荷が投棄されたことにわれわれも気付く」とヒメネス氏は述べ、「奇妙だったのは、周囲に船舶の姿がないのに、積荷が海を漂っていたことだ」と語った。(c)AFP