【3月23日 AFP】米フロリダ(Florida)州で武器を持たない黒人少年を射殺した自警団員を無罪放免としたことで、批判が集まっていた地元警察のビル・リー(Bill Lee)署長が22日、一時的に職を離れると発表した。

 ヒスパニック系の白人男性で同区自警団長のジョージ・ジマーマン(George Zimmerman)さん(28)は2月26日、同州サンフォード(Sanford)の自衛居住区で買い物から帰る途中のトレイボン・マーティン(Trayvon Martin)さん(当時17)を射殺したが、マーティンさんと小競り合いになった際の正当防衛だったとされ罪に問われなかった。

 だが、この事件処理には一斉に批判の声が上がり、全米に波紋が広がっていた。リー署長は離職の理由を自分が事態を「混乱させる」ためとしている。オンラインの抗議活動には、これまでに全米で100万人の署名が集まった。

 射殺された少年の父親、トレーシー・マーティン(Tracy Martin)さんは、サンフォードに詰め掛けた人々に対し「一時的な離職など何にもならない。私たちが求めているのは逮捕だ。息子の殺人犯を逮捕し、有罪にすることだ」と述べ、今後の更なる対応を求めた。(c)AFP/Paula Bustamante

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