白人自警団員が黒人少年を射殺、全米に波紋
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【3月22日 AFP】米フロリダ(Florida)州の「ゲートコミュニティー(自衛居住区)」で前月末、自警団員が黒人少年を射殺する事件があった。地元警察は、武器を持たない少年の射殺に「正当防衛」を主張する団員の言い分を認め、無罪放免としたが、この事件処理に全米各地から非難の声が上がっている。このため、司法省と米連邦捜査局(FBI)が捜査に乗り出した。
不審人物の立ち入りを厳重警戒している、同州サンフォード(Sanford)の自衛居住区で2月26日、買い物帰りのトレイボン・マーティン(Trayvon Martin)さん(当時17)が、ヒスパニック系の白人男性で居住区自警団のジョージ・ジマーマン(George Zimmerman)さん(28)に射殺された。
ジマーマンさんはマーティンさんを射殺する前、フードをかぶった不審な人物がコミュニティー内を歩いていると警察に緊急通報していた。緊急通報電話のオペレーターが不審人物の人種を尋ねると、ジマーマンさんは黒人だと答えた。オペレーターは不審人物を追わずに警察の到着を待つよう伝えたが、ジマーマンさんはその後すぐにマーティンさんを撃ったとみられる。事件当夜は雨が降っていた。
だが、マーティンさんの遺族の代理人は20日、会見を開き、買い物帰りだったマーティンさんは雨にぬれないようにフードをかぶっていただけだと主張した。また、事件当時、携帯電話でマーティンさんと話していたガールフレンド(16)の証言が、ジマーマンさんの主張と矛盾しているとしてジマーマンさんの逮捕を求めた。
マーティンさんのガールフレンドは米ABCテレビに対し、当時マーティンさんはジマーマンさんに「見られていたのでフードを被った」と話していたと証言。その後、ジマーマンさんを見失ったと言ったため、走って逃げるように告げたがマーティンさんは走らずに「早足で歩く」と答えたと述べている。
サンフォードのゲートコミュニティー前では、事件後から人権活動家やNGO団体などがジマーマンさんの逮捕を求める抗議行動を展開している。人種、性別、障がいの有無、宗教、出身国などに基づく差別を調査する司法省公民権局は、「あらゆる証拠について徹底的かつ独立したレビューを行う」と発表。FBIも人種差別の疑いがあるとして事件の捜査を始めた。
4月10日に収入や人種などを考慮して選ばれた市民による大陪審が開かれ、ジマーマンさんを起訴するかどうかを決める。(c)AFP
【関連記事】自警団員の黒人少年射殺、批判受け警察署長が離職 米フロリダ州
不審人物の立ち入りを厳重警戒している、同州サンフォード(Sanford)の自衛居住区で2月26日、買い物帰りのトレイボン・マーティン(Trayvon Martin)さん(当時17)が、ヒスパニック系の白人男性で居住区自警団のジョージ・ジマーマン(George Zimmerman)さん(28)に射殺された。
ジマーマンさんはマーティンさんを射殺する前、フードをかぶった不審な人物がコミュニティー内を歩いていると警察に緊急通報していた。緊急通報電話のオペレーターが不審人物の人種を尋ねると、ジマーマンさんは黒人だと答えた。オペレーターは不審人物を追わずに警察の到着を待つよう伝えたが、ジマーマンさんはその後すぐにマーティンさんを撃ったとみられる。事件当夜は雨が降っていた。
だが、マーティンさんの遺族の代理人は20日、会見を開き、買い物帰りだったマーティンさんは雨にぬれないようにフードをかぶっていただけだと主張した。また、事件当時、携帯電話でマーティンさんと話していたガールフレンド(16)の証言が、ジマーマンさんの主張と矛盾しているとしてジマーマンさんの逮捕を求めた。
マーティンさんのガールフレンドは米ABCテレビに対し、当時マーティンさんはジマーマンさんに「見られていたのでフードを被った」と話していたと証言。その後、ジマーマンさんを見失ったと言ったため、走って逃げるように告げたがマーティンさんは走らずに「早足で歩く」と答えたと述べている。
サンフォードのゲートコミュニティー前では、事件後から人権活動家やNGO団体などがジマーマンさんの逮捕を求める抗議行動を展開している。人種、性別、障がいの有無、宗教、出身国などに基づく差別を調査する司法省公民権局は、「あらゆる証拠について徹底的かつ独立したレビューを行う」と発表。FBIも人種差別の疑いがあるとして事件の捜査を始めた。
4月10日に収入や人種などを考慮して選ばれた市民による大陪審が開かれ、ジマーマンさんを起訴するかどうかを決める。(c)AFP
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