【1月19日 AFP】エチオピア政府は18日、同国北部アファール(Afar)州で17日未明、武装集団が欧州の観光客のグループを襲撃し、5人が死亡、2人が誘拐されたと発表した。

 殺害されたのは、ドイツ人2人、ハンガリー人2人、オーストリア人1人で、誘拐されたのはドイツ人2人とみられる。この他、エチオピア人2人も誘拐されたもよう。

 エチオピア外務省によると、一行22人はエルタアレ(Erta Ale)火山をトレッキング中だった。政府は隣国エリトリアの仕業と見ており、拉致された4人はエリトリアに連れ去られた可能性が高いとしているが、エリトリアは犯行への関与を否定している。

 この地域では2007年、英国大使館員を含む欧州人5人がアファール革命民主統一戦線(Afar Revolutionary Democratic Unity FrontARDUF)により誘拐され、12日後に解放されるという事件が発生している。エチオピア、エリトリア、ジブチの国境に分断されたアファール人の統一を目指すARDUFは、2003年にエチオピア政府と和平合意したが、これに不満を持つ一派は現在も活動を続けている。(c)AFP