チベット人僧侶また焼身自殺、1年で15件に
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【1月9日 AFP】(一部更新)中国国営新華社(Xinhua)が9日伝えたところによると、青海(Qinghai)省果洛(Golog)チベット族自治州の吉邁(Gyumai)で8日早朝、チベット人僧侶が焼身自殺した。
焼身自殺したNyage Sonamdrugyuさん(40)はチベット仏教の高僧。自殺した理由は不明という。果洛チベット族自治州で焼身自殺者が出たのは初めて。
8日の新華社伝によれば、6日にも隣接する四川(Sichuan)省アバ(Aba)県でも元僧侶2人が焼身自殺を図って1人が死亡しており、これで過去1年にチベット人居住区域で起きた焼身自殺・自殺未遂事件は15件となった。
■元僧侶2人、ダライ・ラマの帰還訴える?
四川省アバ県の事件では、チベット仏教キルティ僧院(格爾登寺、Kirti monastery)の18歳と22歳のチベット人元僧侶が焼身自殺を図った。18歳の男性はホテルの客室で死亡、22歳の男性は病院で治療を受けているという。病院関係者は男性の容体についてコメントを拒否した。また、県当局と警察当局もAFPの取材に応じなかった。
英ロンドン(London)に本部を置くNGO「自由チベット(Free Tibet)」によると、目撃者の話では、22歳の男性は体に火をつける際、チベット仏教の最高指導者ダライ・ラマ(Dalai Lama)の帰還を訴えていたという。
一方、地元当局報道官は新華社に対し、病院に運ばれた男性が2人で焼身自殺を「共謀」したと「自供」したと述べ、この2人が「キルティ僧院の仏像盗難事件」など多くの窃盗事件に関与していたことが捜査で明らかになったなどと説明した。
新華社はまた、当局高官らが「ダライ・ラマ一味との戦いにおいて寺院の管理を強化するため」8日に会合を開いたチベット自治区(Tibet Autonomous Region)でも、元僧侶が焼身自殺を図ったと伝えている。
■相次ぐチベット人の焼身自殺、国際社会の「見ぬふり」非難
アバ県では、2011年3月にキルティ僧院の若い僧侶プンツォク(Phuntsog)さんが焼身自殺して以降、同様の焼身自殺事件が相次いでいる。人権団体によると、チベット仏教への宗教弾圧に抗議してこの1年で僧侶9人と尼僧2人が焼身自殺を図り、うち7人が死亡した。
「自由チベット」のステファニー・ブリグデン(Stephanie Brigden)代表は、14人もの人々が焼身自殺を図ったことは外国政府に対する「痛烈な批判」であり、「国際社会は対応に失敗した」と声明で訴えた。「こうした抗議行動は、世界の指導者たちがチベットの絶望的な状況に見て見ぬふりをする限り続くだろう」
ダライ・ラマ14世は、一般的に仏教信仰に反するとみなされている焼身自殺に批判的だ。だが、最近になって、相次ぐ焼身自殺の原因はチベット人が中国の強硬な統治下で「文化的ジェノサイド(大虐殺)」に直面していることだと発言した。
中国では多数派の漢(Han)民族がチベット人の歴史的居住地域に移住を進めており、国内の多くのチベット人が政府による宗教弾圧や文化抹消の行為だと批判している。だが中国側は、チベット人は信教の自由を享受しており、また巨額の投資によって近代化がもたらされ、生活水準が向上したと主張している。(c)AFP/Allison Jackson
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チベット仏教の尼僧が焼身自殺、今年11人目 中国
焼身自殺したNyage Sonamdrugyuさん(40)はチベット仏教の高僧。自殺した理由は不明という。果洛チベット族自治州で焼身自殺者が出たのは初めて。
8日の新華社伝によれば、6日にも隣接する四川(Sichuan)省アバ(Aba)県でも元僧侶2人が焼身自殺を図って1人が死亡しており、これで過去1年にチベット人居住区域で起きた焼身自殺・自殺未遂事件は15件となった。
■元僧侶2人、ダライ・ラマの帰還訴える?
四川省アバ県の事件では、チベット仏教キルティ僧院(格爾登寺、Kirti monastery)の18歳と22歳のチベット人元僧侶が焼身自殺を図った。18歳の男性はホテルの客室で死亡、22歳の男性は病院で治療を受けているという。病院関係者は男性の容体についてコメントを拒否した。また、県当局と警察当局もAFPの取材に応じなかった。
英ロンドン(London)に本部を置くNGO「自由チベット(Free Tibet)」によると、目撃者の話では、22歳の男性は体に火をつける際、チベット仏教の最高指導者ダライ・ラマ(Dalai Lama)の帰還を訴えていたという。
一方、地元当局報道官は新華社に対し、病院に運ばれた男性が2人で焼身自殺を「共謀」したと「自供」したと述べ、この2人が「キルティ僧院の仏像盗難事件」など多くの窃盗事件に関与していたことが捜査で明らかになったなどと説明した。
新華社はまた、当局高官らが「ダライ・ラマ一味との戦いにおいて寺院の管理を強化するため」8日に会合を開いたチベット自治区(Tibet Autonomous Region)でも、元僧侶が焼身自殺を図ったと伝えている。
■相次ぐチベット人の焼身自殺、国際社会の「見ぬふり」非難
アバ県では、2011年3月にキルティ僧院の若い僧侶プンツォク(Phuntsog)さんが焼身自殺して以降、同様の焼身自殺事件が相次いでいる。人権団体によると、チベット仏教への宗教弾圧に抗議してこの1年で僧侶9人と尼僧2人が焼身自殺を図り、うち7人が死亡した。
「自由チベット」のステファニー・ブリグデン(Stephanie Brigden)代表は、14人もの人々が焼身自殺を図ったことは外国政府に対する「痛烈な批判」であり、「国際社会は対応に失敗した」と声明で訴えた。「こうした抗議行動は、世界の指導者たちがチベットの絶望的な状況に見て見ぬふりをする限り続くだろう」
ダライ・ラマ14世は、一般的に仏教信仰に反するとみなされている焼身自殺に批判的だ。だが、最近になって、相次ぐ焼身自殺の原因はチベット人が中国の強硬な統治下で「文化的ジェノサイド(大虐殺)」に直面していることだと発言した。
中国では多数派の漢(Han)民族がチベット人の歴史的居住地域に移住を進めており、国内の多くのチベット人が政府による宗教弾圧や文化抹消の行為だと批判している。だが中国側は、チベット人は信教の自由を享受しており、また巨額の投資によって近代化がもたらされ、生活水準が向上したと主張している。(c)AFP/Allison Jackson
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