【12月16日 AFP】フランスのジャック・シラク(Jacques Chirac)前大統領(79)がパリ市長時代の1990~1995年に関与したとされる架空雇用事件の裁判で、パリの裁判所は15日、政治家としての地位乱用、背任、公金横領の罪でシラク氏に執行猶予付き禁錮2年の有罪判決を言い渡した。フランスで元大統領が有罪判決を受けるのは初めて。

 審理は、シラク氏の健康上の問題を理由に同氏不在のまま進められた。

 判決文は、シラク氏の犯罪的行為により、パリの納税者は140万ユーロ(約1億4000万円)相当の負担を負わされたとし、「シラク氏はパリ市民の関心を軽視し、公的資金や公共資産の管理で責任を負う立場の公務員に託された信頼を裏切った」と判決理由を述べている。(c)AFP/Annie Thomas and Pascale Juilliard