【11月21日 AFP】米ニューヨーク市当局は20日、パイプ爆弾を製造して政府要員やイラク帰還兵らを殺害しようとした容疑で、国際テロ組織アルカイダ(Al-Qaeda)を信奉するドミニカ系米国人の男を逮捕したと発表した。

 ニューヨーク市警によると、ドミニカ共和国生まれの米国人、ホセ・ピメンテル(Jose Pimentel)容疑者(27)は、アルカイダ系のインターネット雑誌に掲載された「キッチンで爆弾を作る方法」などの記事を参考にしていたという。

 ピメンテル容疑者は、イラクやアフガニスタンから帰還した米兵の殺害や、マンハッタン島北部のワシントンハイツ(Washington Heights)周辺の郵便局、ニューヨーク市内の警察車両、ニュージャージー(New Jersey)州の警察署などを狙った爆弾テロ計画を口にしていたとされる。イスラム教に改宗しており、今年初めに米軍に殺害されたアンワル・アウラキ(Anwar al-Awlaqi)師を信奉していたが、テロ組織との関係はないという。

 また、英雄視するウサマ・ビンラディン(Osama bin Laden)容疑者とイラクのサダム・フセイン(Saddam Hussein)元大統領にちなみ、名前をオサマ・フセインに改名するとも語っていたという。数年前からニューヨーク市内のスケネクタディ(Schenectady)に暮らし、同調者もいたが、彼らでさえもピメンテル容疑者の過激思想には懸念を抱いていたようだという。

 ニューヨーク市警は2009年からピメンテル容疑者の動向を監視していた。市警では、米軍がアウラキ師を殺害したことが同容疑者を具体的な行動に駆り立てたのではないかと見ている。(c)AFP

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