【10月10日 AFP】ポーランド警察は8日、5月から9月にかけてスウェーデンの家具大手イケア(IKEA)の欧州域内にある複数の店舗で発生した連続爆発事件の容疑者の男2人を5日に逮捕したと発表した。

 警察広報担当者は「ポーランド中央捜査局(CBS)の捜査官が、欧州での連続爆発の容疑者2人を取り調べのため逮捕した。犯行の目的は、イケアから600万ユーロ(約6億2000万円)を脅し取るためだった」と述べた。

 容疑者の氏名は「Adam K.」と「Mikolaj G.」と発表され、いずれも39歳。2人はポーランド北西部で逮捕された。

 警察はウェブサイトで「Adam K.容疑者は複数の大企業で勤めたことのある元マネージャー。4つの言語を流ちょうに話すことができ、技術とコンピューターのスキルが高い。Mikolaj G.容疑者は麻薬密売の犯罪歴が警察で確認されている」と説明した。

 ベルギー、フランス、オランダでのイケア店舗で5月30日、目覚まし時計で作った時限爆弾が爆発。6月10日にはドイツのドレスデン(Dresden)の店舗のキッチン用品売り場で爆発が起き、買い物客2人が病院で治療を受けたと報じられている。さらに9月2日には、チェコのイケア2店舗から警察が人びとを避難させて、うち1店舗の近くで見つかった爆発物を警察が処理する事件があった。

「当初、これらの事件は各国で別々に捜査されていた。CBSが集めた情報から容疑者がポーランド国内から複数の言語で金銭を要求していることがわかった」と警察は発表した。

 ポーランド南西部ヴロツワフ(Wroclaw)の裁判所は8日、2人を3か月間勾留することを認めた。逮捕された2人は「多数の人びとの生命と健康を危険にさらした」罪に問われ、有罪になれば最高で禁錮10年の実刑判決が言い渡される。(c)AFP

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