【10月6日 AFP】ペットを試合以上に愛しているペルーのサッカーファンが、飼い犬のシーズーごと車を盗んだ犯人のために、7日に首都リマ(Lima)で行われる2014年W杯南米予選の開幕戦の特等席を用意して待っている。

「車はいらない、犬さえ返してくれれば」と、ルイス・レベレド(Luis Reveredo)さんは話した。一家団らんの時にシーズーの雑種「チョコレート」があまりにも吠えるので車の中に入れておいたところ、犯人が車を盗んでチョコレートを乗せたまま走り去ったという。

 チョコレートを取り戻すために考えた方法が、地元サッカーファンが今から熱狂しているペルー対パラグアイ戦のペアチケットと交換するという方法だった。ルイスさんが以前、窓口の列に徹夜で並んでゲットした特等席のチケット2枚だ。購入時は1枚300ソル(約8400円)だったが、今は4倍の値段でも買い手がつくという。

 レベレドさんの物語はペルーのメディアでも取り上げられた。これまでに2本の電話があったが、いずれも虚報だった。

「妻と子どもたちはしょげ返っています」とレベレドさん。「彼は妻のお気に入り。妻はわたしよりもチョコレートの方を愛していると言ってもいいくらいなんです」(c)AFP