【9月29日 AFP】米連邦捜査局(FBI)は28日、爆発物を搭載したリモコン式模型飛行機をワシントンD.C.の国防総省と連邦議会議事堂に突っ込ませる計画を企てていたとして、国際テロ組織アルカイダ(al-Qaeda)を信奉する米国籍のレズワン・フェルダス(Rezwan Ferdaus)容疑者(26)を逮捕した。

 ボストンのカルメン・オーティス(Carmen Ortiz)連邦検事によると、フェルダス容疑者には、模型飛行機を使った爆破計画でワシントンを攻撃しようとした容疑の他、駐イラク米軍に対する攻撃に使用するため爆発物の材料を手配しようとした疑いがもたれている。

 FBIの覆面捜査員が、アルカイダに関係の深い共犯者を装って「おとり捜査」を実施し、遠隔操作の模型飛行機1機、プラスチック爆弾、さらに模型機による攻撃と同時に地上で襲撃を行うのに使おうとしていたとみられる小火器を、容疑者に提供。ボストン近郊のフラミンガム(Framingham)で、新たに到着した武器を保管庫に移し替えている容疑者の身柄を拘束した。

 訴状によると、襲撃計画は国防総省本部庁舎と連邦議会議事堂の有名な白いドームを攻撃し、「(米)帝国全体の首を切り、最後のとどめを刺す」という内容だった。しかし「爆発物はFBIの覆面捜査員たちが確保していたため、公衆が爆弾の危険にさらされることはなかった」とFBIは発表している。

 当局によると、フェルダス容疑者はアルカイダの熱狂的なファンで、2010年初めから「暴力的なジハード(聖戦)」に関わっていたとされる。イースタン大学(Northeastern University)物理学部卒で、爆発物などの技術にも明るかったとみられ、駐イラク米軍への攻撃計画では携帯電話を爆弾の起爆スイッチに改造した容疑もかけられている。(c)AFP/Marcia Scott Harrison