【9月24日 AFP】オーストラリアで少女の首に偽の爆弾を巻き付けたとして前月中旬に米国で逮捕された男が24日、オーストラリアに送還され、強要などの罪で起訴された。

 8月15日に米ケンタッキー(Kentucky)州ルイビル(Louisville)の元妻の家で、米連邦捜査局(FBI)の特殊部隊(SWAT)によって逮捕されたポール・ダグラス・ピーターズ(Paul Douglas Peters)被告(50)は24日、カンタス航空(Qantas Airways)の便でロサンゼルス(Los Angeles)からシドニー(Sydney)に到着し、警察に移送されて起訴手続きが取られた。

 判事が出廷は不要と判断したため、ピーターズ被告はパラマタ保釈裁判所(Parramatta Bail Court)に姿を見せなかった。弁護人も保釈を要求しなかったため、ピーターズ被告は11月17日の次の審理まで勾留される。

 ピーターズ被告は8月3日、シドニー郊外の高級住宅街モスマン(Mosman)にあるマデレーン・プルバー(Madeleine Pulver)さん(18)の自宅に侵入し、勉強していたマデレーンさんの首に金を要求する紙片が入った偽爆弾を巻き付けたとして、不法侵入、威嚇による現金の要求、誘拐などの罪に問われている。マデレーンさんは警察の爆発物処理班が偽爆弾を解体するまで10時間も恐怖に耐えなければならなかった。

 逮捕後はケンタッキー州オールダム(Oldham)郡で勾留されていたピーターズ被告は送還には抵抗しなかったが、弁護人によると全ての罪を否定しているという。

 プルバーさんの家族は、なぜこのような犯罪に巻き込まれたのか全く分からないと話している。父親のビル・プルバー(Bill Pulver)さんによると、マデレーンさんは現在、最後の試験に向けて勉強しているという。(c)AFP/Madeleine Coorey

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