【9月15日 AFP】英日曜大衆紙「ニューズ・オブ・ザ・ワールド(News of the World)」を廃刊に追い込んだ電話盗聴事件をきっかけに英政府が設置した独立調査委員会は14日、英国メディアから嫌がらせを受けたと主張する「ハリー・ポッター(Harry Potter)」シリーズの原作者J・K・ローリング(J.K. Rowling)氏や、電話盗聴の被害を受けたとされる俳優のヒュー・グラント(Hugh Grant)さんらに調査に参加する特別な権限を与えたと発表した。

 証拠の提示や証人の反対尋問などの権限が与えられた「中心メンバー」は、計46人。この中には、2007年にポルトガルで行方不明になった英国人女児マデリン・マクカーン(Madeleine McCann)ちゃんの両親らも含まれている。ローリング氏やマデリンちゃんの両親らは、英国メディアから嫌がらせを受けたと訴えている。

 ニューズ紙の発行元ニューズ・インターナショナル(News International)のほか、英紙ガーディアン(Guardian)や英大衆紙デーリー・メール(Daily Mail)などのオーナーも調査に参加する。

 委員会は「ステージ1」で、政治家や警官との接触を含め、報道倫理や記者の振る舞いについて調査。「ステージ2」ではニューズ紙などの電話盗聴事件の調査を実施する。今回選ばれた「中心メンバー」は、「ステージ1」の調査に参加する。(c)AFP