【8月26日 AFP】パキスタン東部ラホール(Lahore)で26日、イスラム教の神への冒涜(ぼうとく)罪を批判して今年1月に暗殺されたサルマン・タシール(Salman Taseer)パンジャブ(Punjab)州知事の息子のシャバズ・タシール(Shahbaz Taseer)氏が、銃を持った男らに拉致された。

 地元警察によると、ラホールの高級住宅・商業地グルバーグ(Gulberg)で、4人組が乗った車がタシール氏を乗せた車両の行く手をさえぎり、タシール氏に銃口を突きつけて4人組の車に押し込み、そのまま走り去ったという。警察が車の行方を追っているが、4人組の詳細などは分かっていない。

 タシール氏の父親のサルマン・タシール知事は1月4日、首都イスラマバード(Islamabad)のコーヒー店の外で、死刑が適用される冒涜罪をタシール知事が批判していることに反感を持っていた警護官に射殺された。事件以降、冒涜罪を批判する人の暗殺が横行している。

 また、警察官らの話によると、タシール知事の家族は、暗殺犯の警護官に対する訴えを取り下げるよう繰り返し脅迫を受けているという。(c)AFP


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