【8月5日 AFP】韓国警察は4日、北朝鮮のハッカーを雇って韓国内のオンラインゲームに不正侵入して外貨を稼いでいた韓国人グループを摘発したと発表した。

 韓国ではこれまでにも北朝鮮によるサイバー攻撃が報告されているが、金稼ぎ目的でのハッキング例は初めて。不正に得た収益の一部は北朝鮮当局の傘下団体に流れていたとみられる。

 韓国警察の国際犯罪捜査班によると、韓国人17人からなるグループは、2009年6月から中国北東部を拠点として北朝鮮人ハッカー30人に不正プログラムを開発させ、不正侵入した韓国内のオンラインゲーム・サーバーに組み込んで、現金と交換できるポイントを盗み外貨を稼いでいたという。不正に得た金額は、総額64億ウォン(約4億7000万円)余りに上るという。 

 雇われたハッカーらは、平壌(Pyongyang)の一流大学を卒業したエリートたちで、生活費なども含めて30億ウォン(約2億2000万円)以上の報酬が渡されたという。

 また、国際犯罪捜査班が得た証言や証拠品から、グループが不正に稼いだ収益の何割かは、北朝鮮の国営商社「朝鮮綾羅島(Rungrado)」を含む北朝鮮当局関連組織に流れていたことが分かったという。(c)AFP