【8月4日 AFP】豪シドニー(Sydney)で貸し金業を営む男性が、血統書付きの愛犬4匹を誘拐され、身代金30万豪ドル(約2500万円)を要求されている。

 豪紙シドニー・モーニング・ヘラルド(Sydney Morning Herald)によると、愛犬の飼い主は大手の銀行で融資を断られた人々に資金を貸し出しているイラン・ラザー(Ian Lazar)さん。

 誘拐されたのは、ラザーさんが「天使たち」と呼んでいたミニチュアプードル、マルチーズ・テリアとマルチーズ・シーズー2匹で、「朝には服を、夜にはパジャマを着せて、自分の子どものように可愛がっていた」という。離婚の際にも、養育権をかけて戦った。

 愛犬たちを誘拐した人物について、ラザーさんには心当たりがある。

 最近、2人の男性が、ビジネス取引でラザーさんに貸しがあると主張して100万豪ドル(約8400万円)以上の支払いを求めてきたが、ラザーさんはこれを断った。この2人が犯人ではないかと、ラザーさんはにらんでいる。

 愛犬たちが誘拐された後、ラザーさんは第三者を通じて、身代金を払わなければ、愛犬たちの喉を切って1匹ずつ殺すと脅迫された。さらに、まだ犬が生きている証拠として、おりに入れられた愛犬たちの写真も送られてきた。

  「愛する犬たちが苦しむのを見るならば、死んだほうがましだ」とラザーさんは苦悩するが、誘拐犯の脅しに屈するつもりはない。警察か、報奨金によって愛犬たちが救われることに望みをかけている。(c)AFP