【7月31日 AFP】(一部更新)民族間の緊張が高まる中国・新疆ウイグル自治区(Xinjiang Uighur Autonomous Region)のカシュガル(Kashgar)で30日から31日にかけてナイフによる2件の殺傷事件があり、13人が死亡したほか、5人が警察によって射殺された。

 1件目は市場で発生した2人組によるナイフでの殺傷事件で、7人が死亡、28人が負傷した。同自治区当局者が31日、発表した。容疑者の1人は、群衆の反撃を受け死亡した。

 新疆ウイグル自治区当局の報道官は、AFPの取材に対し、襲撃者2人はウイグル人で、うち生存した1人は拘束したと述べ、「現在捜査中なのでこれ以上の情報はない」と語った。

 自治区当局の運営するウェブサイト「tianshannet.com」によると、2人組は、夜のカシュガルの市場で信号待ちをしていたトラックの運転手を殺害。トラックを奪って歩道に突っ込んだ後、車から降りて周囲の通行人をナイフで無差別に刺した。通行人6人が死亡し、群衆が反撃して容疑者1人が死亡した。

 国営新華社通信によると、2件目は31日、カシュガルの飲食店で発生。「武装したテロリスト集団」が飲食店の内外で計6人を無差別に刺殺。民間人12人と警官3人が負傷した。警察は容疑者4人を射殺し、4人を拘束、うち1人は後に病院で死亡した。この他4人が逃亡中だという。

 同自治区で7月に発生した暴力事件は3件となった。同自治区の住民は、主にイスラム教徒のウイグル人で、長年にわたって中国の統治に抵抗している。(c)AFP

【関連記事】ウルムチに監視カメラ4万台、新疆暴動から1年