【7月31日 AFP】ノルウェー・ウトヤ(Utoeya)島のサマーキャンプで22日に起きた銃乱射事件で、娘からの連絡を受けて通報した父親に対し、警察が「子どもに自分で電話をかけるように言ってくれ」と言い放ったことを地元紙Fremoverが前週、報じた。

 娘からの緊急連絡を受けたGeir Johnsenさんは、急いで警察に通報した。だが警察は彼の通報を信じようとしなかったという。

「ウトヤ島の娘から聞いた話を伝えたが、まるで信じてもらえなかった。『もしそれが事実なら、子どもたちが自分で警察に通報する必要がある』と言われた。信じてくれと訴えたが、だめだった」

 この「もどかしい」やりとりが2~3分続いたところで、「たしか私は『なんて役立たずなんだ、このくそばばあ』みたいなことを言った。そしたら彼女は『くそばばあと呼ぶな』と言い返してきた」と、Johnsenさんは語った。

 銃乱射の1時間半前に発生した首都オスロ(Oslo)中心部での自動車爆弾の爆発で、ノルウェー警察はオスロに全ての注目を向けていた。その間、アンネシュ・ベーリング・ブレイビク(Anders Behring Breivik)容疑者は何の妨げもなくウトヤ島に上陸することができた。

 ノルウェー警察は、通報から1時間後にようやく現地に到着したことを認めており、特に、手元にヘリコプターがなかったことが原因の1つだったと述べている。

 ウトヤ島で娘の1人が死亡、もう1人が負傷したFreddy Lieさんは、AFPの取材に、警察にウトヤ島の事件を通報した際、警察から「全ての事件はオスロで起きているんだ」と主張されたと語った。(c)AFP


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