【7月25日 AFP】ニューヨーク(New York)のホテルで性的暴行を受けたとして国際通貨基金(IMF)の前専務理事、ドミニク・ストロスカーン(Dominique Strauss-Kahn)被告を訴えたギニア出身の女性ホテル従業員(32)が24日、5月の事件発生後初めてメディアの取材に応じ、同被告の禁錮刑を求めるとともに、自らにかけられた疑いを晴らしたいと語った。

 女性は米誌ニューズウィーク(Newsweek)に「彼(=ストロスカーン被告)のせいで、私は売春婦と呼ばれている」と語った。「刑務所に行って欲しい。彼の権力、彼の資金が及ばない場
所があることを分からせたい」

 女性が証言内容を変えたことや、亡命申請書に虚偽の記載をしていたことなどから、検察当局が女性の証言の信ぴょう性に疑問があると公にしたことを受け、米メディアは女性にまつわるさまざまな疑惑を取り上げた。女性が犯罪行為に関与した疑いが報じられたほか、大麻所持の罪で服役中の恋人男性との電話で、女性がストロスカーン被告を告訴することの利点を語っていたとの報道もあった。

 この女性はニューズウィークに自分には友人はいるが恋人はいないと語り、自分を利用しようとした友人たちの1人を信じてしまい、自分の銀行口座にアクセスできるようにしてしまったと説明して、検察当局が示した疑いを晴らそうとした。

 事件以降公の場に姿を現さなかったことについて女性は、15歳の娘とともにホテルに連れて行かれ、自宅に2か月ほど帰してもらえなかったと説明した。

 また女性は、25日に放映される米ABCテレビの番組「グッドモーニングアメリカ(Good Morning America)」の中で、自分が「誤り」を犯したことを認めた上で、頭が混乱していたせいで、逃げ出したときの出来事の順番について証言が変化したとしても、ホテルの一室で起きたことは真実だと主張した。

 強姦未遂や性的暴行などの罪に問われたストロスカーン被告の次回審理は8月1日に予定されている。(c)AFP