【7月25日 AFP】ノルウェーで22日に起きた爆発・銃乱射事件で逮捕されたアンネシュ・ベーリング・ブレイビク(Anders Behring Breivik)容疑者(32)が25日、首都オスロ(Oslo)の裁判所に出廷する。

 2件の連続テロでは、93人が死亡、100人以上が負傷した。警察によるとブレイビク容疑者は犯行を認めており、単独犯だったと供述している。

 同容疑者は「正式な容疑者」ではあるものの、警察が現在も共犯者がいるかどうかを調査しているため、具体的な罪状は捜査活動が終了するまで明らかにされない。

 ノルウェーでは24日、追悼礼拝が行われ、国王と王妃、そして首相が参列して涙を流した。また、同国全体では25日の正午に黙祷が捧げられる。

 22日に発生した事件では、まずオスロの政府庁舎のそばで爆発した車両爆弾で少なくとも7人が死亡。その後、オスロから40キロ離れたウトヤ(Utoeya)島で開催されていた労働党青年部のサマーキャンプでの銃乱射で、さらに86人の若者が死亡した。その残虐さに、同国では廃止された死刑制度の復活が呼びかけられるなど、世論にも変化が出ている。同国の最長禁錮刑は21年しかなく、死者数でその時間を割ると、ブレイビク容疑者の場合、殺人1人あたり82日しか罰されないという計算になる。

 警察は2人目の狙撃者がいる可能性を排除していないが、事故直後にオスロの私有地で拘束された人々は全員釈放されている。

 また、警察は当初ウトヤ島に駆けつけるまでに1時間半かかったと発表して痛烈な批判を浴びたが、その後、実際には1時間ほどだったと訂正した。警察によると、ウトヤの警察当局が最初に連絡を入れたのが現地時間午後5時半、そして正式に支援を要請してきたのがその8分後で、オスロからボートで部隊が到着したのは午後6時25分。ブレイビク容疑者はそのわずか2分後に拘束された。(c)AFP/Pierre-Henry Deshayes and Roddy Thomson

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